私が携帯電話を使い始めたのは14年前。
世間よりはだいぶ遅い。秋篠宮妃紀子殿下のご懐妊が明らかになり、いよいよご出産も近付いた頃、
テレビ朝日のスタッフから、特別番組を企画しているので、
急な出演依頼を受けて貰えるように、携帯を持って欲しい、と懇願された。費用は全部、テレビ局が持つ、という話では全然なかったが、
これを機会に、思い切って“携帯”なる新しいツールを持つことにした。それからガラパゴス携帯(ガラケー)などという、
いささか軽蔑的な言葉が生まれても、軽薄に新型携帯(スマートフォン)に
浮気することなく、在来型の携帯を(機種変更しながら)比較的最近まで
愛用していた。しかし、身内と携帯会社の「アメとムチ」による攻勢を防ぐ術(すべ)がなく、
遂に“スマホ”の軍門に下った。
しかし、スマホにはLINE(ライン)という新機能が搭載されていた。
勿論、登録者は家族を含めて10名以内、と厳選している。それにしても、便利。
私は普段、「便利は敵」というモットーで生活しているつもり。
だが、このLINEは恥ずかしながら活用している。
愛犬の豆太郎(ダックスフンド)と大福(柴犬)がわが家で安らかに
寝ている姿を写して、別に暮らしている長男や長女のもとにLINEで送ったり。
長女がシンガポールで暮らしていても、即座に届く。LINEを使えば、国境を超えた娘との会話も自由にできる。
だから仕方なく活用することになってしまう。
最近は、長男から今年の3月に生まれたばかりの、わが初孫の写真や動画が毎日、
送られてくる。遂に自力で寝返りが打てるようになった。
その“初”寝返りの様子を撮した動画が届いた。
思わず、本人がそこにいなくても、拍手をしてしまう。
その便利なLINEの機能に、意思の伝達を“楽しく”助ける「スタンプ」と
呼ばれる図案がある。このところ、長男から届くメッセージに、何と、可愛い初孫の写真を
素材にした「おはよう」「ありがとう」「オッケー」その他のオリジナルの
スタンプが、ふんだんに使われている。
驚いた。本人に尋ねると、お嫁さんが独自に制作したらしい。
こんなことまで出来るとは。
LINEを搭載したスマホは侮れないぞ(って、今さら気付いているのは
時代遅れの私くらいか。
しかも他の機能は通話以外、ほとんど使う気がない)。【高森明勅公式サイト】
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